朝起きて、
まず何を食べていますか?
食パン。
ハム。
インスタントのみそ汁。
漬物。
コーヒー。
忙しい朝には、
いつもの朝食を深く考えずに
食べている人も多いでしょう。
しかし、
血圧が気になり始めた
50代・60代では、
「何を食べるか」だけでなく、
「塩分をどこから取っているか」
を一度確認してみることが大切です。
では、
血圧が高めの人は、
朝に何を食べればいいのでしょうか?
反対に、
どんな朝食には注意したほうが
いいのでしょうか?
今日は、
毎日の朝食から始められる
7つのポイントを、
できるだけわかりやすく
見ていきます。

【血圧が高い人の朝食で最初に確認したいのは「塩分」】
高血圧と食事を考えるとき、
重要なポイントの一つが、
食塩の取りすぎを減らすことです。
日本高血圧学会では、
高血圧の人の減塩について、
1日6g未満を目標としています。
ところが、
普段の食事には、
自分で振りかける塩以外にも、
さまざまなところに
食塩が含まれています。
パン。
ハムやソーセージ。
漬物。
干物。
みそ汁。
加工食品。
調味料。
朝食だけでも、
組み合わせによっては
塩分が多くなることがあります。
大切なのは、
「塩をかけなければ大丈夫」
と思わないことです。
【朝食① 主食は「ごはん」という選択肢も考える】
朝はパン派。
そんな人も多いでしょう。
パンが悪い食品という
意味ではありません。
ただし、
減塩という視点では、
覚えておきたい違いがあります。
日本高血圧学会の資料では、
一般的なごはんには
食塩が含まれない一方、
パンや麺類には製造時に
食塩が使われるものがあることが
紹介されています。
例えば、
食パン6枚切り1枚、
約60gには、
食塩が約0.8g含まれるという
資料があります。
パンを食べる場合には、
食品表示の食塩相当量を
確認するのも一つの方法です。
低塩タイプの商品を
選ぶ方法もあります。
つまり、
「パンは禁止」
ではありません。
朝食全体で、
どのくらい塩分を取っているかを
考えることが重要なのです。
【朝食② 野菜を一品プラスする】
次に意識したいのが、
野菜です。
例えば、
トマト。
きゅうり。
小松菜。
ほうれん草。
ブロッコリー。
朝から何種類もの料理を
作る必要はありません。
いつもの朝食に、
小さな野菜料理を一品。
これだけでも、
食事の組み合わせを
変えることができます。
野菜には、
カリウムを含むものがあります。
カリウムには、
ナトリウムの排出を促す作用などがあり、
血圧との関係でも
重要な栄養素です。
厚生労働省の情報では、
生活習慣病予防を目的とした
18歳以上のカリウム目標量は、
男性1日3,000mg以上、
女性1日2,600mg以上
とされています。
ただし、
ここには大切な注意点があります。
腎臓病などで、
医師からカリウムを
制限するよう言われている人は、
自己判断で増やしてはいけません。
必ず医師の指示に従ってください。

【朝食③ ハム・ソーセージ・漬物を毎日の定番にしすぎない】
忙しい朝に便利なのが、
ハム。
ソーセージ。
漬物。
加工された魚。
こうした食品です。
すぐ食べられるため、
朝食にはとても便利です。
しかし、
減塩を考える場合には、
食品表示の
「食塩相当量」
を確認する習慣をつけてみましょう。
例えば、
パン+ハム+スープ。
ごはん+漬物+塩鮭+みそ汁。
一つ一つだけを見ると、
それほど多く感じなくても、
組み合わせることで、
一食の塩分が増えることがあります。
「塩辛い味がするか」
だけで判断せず、
食品表示を見る。
これは、
50代・60代から身につけたい
小さな習慣の一つです。
【朝食④ みそ汁は「飲まない」より工夫して楽しむ】
日本の朝食といえば、
みそ汁。
「血圧が高いなら、
みそ汁は禁止?」
と思う人もいるでしょう。
必ずしも、
そう単純ではありません。
ポイントは、
量と作り方です。
例えば、
野菜。
きのこ。
豆腐。
海藻などを使い、
具だくさんにする方法があります。
汁の量を必要以上に
増やさないことも一つの工夫です。
だし。
酢。
香辛料。
香味野菜。
こうしたものを利用すると、
塩味だけに頼らず、
料理に風味をつけることができます。
毎日の食事は、
「全部やめる」
よりも、
長く続けられる方法を
見つけることが大切です。
【朝食⑤ たんぱく質も忘れない】
血圧だけを考えて、
朝食を野菜だけにしてしまう。
これは、
食事全体のバランスという点では
おすすめできません。
朝食でも、
主食。
主菜。
副菜。
を意識すると、
食事を組み立てやすくなります。
主菜として考えられるのは、
例えば、
卵。
魚。
大豆製品。
乳製品など。
ただし、
「健康に良さそうだから」
という理由で、
一つの食品だけを
大量に食べる必要はありません。
大切なのは、
いろいろな食品を組み合わせることです。
【朝食⑥ 果物は「健康にいいから無制限」ではない】
バナナ。
みかん。
キウイ。
りんご。
果物にも、
カリウムなどの栄養素が
含まれています。
DASH食でも、
野菜や果物などを取り入れることが
基本的な特徴の一つです。
しかし、
健康に良い食品だからといって、
たくさん食べれば
それだけ良いとは限りません。
特に、
糖尿病などで食事指導を
受けている人は、
果物の量についても、
担当医や管理栄養士の指示を
優先してください。
【朝食⑦ 「減塩+カリウム+食事全体」で考える】
血圧対策というと、
「この食品を食べればいい」
という答えを探したくなります。
バナナ?
納豆?
トマト?
ヨーグルト?
しかし、
一つの食品だけで考えるより、
食事全体を見ることが重要です。
高血圧の食事では、
減塩に加えて、
野菜や果物、
低脂肪の乳製品、
魚、
全粒穀物などを取り入れる
DASH食という考え方があります。
重要なのは、
「奇跡の食品」を探すことではなく、
毎日の食事の組み合わせを
少しずつ改善することです。

【50代・60代におすすめしたい朝食の組み合わせ例】
では、
実際にはどんな朝食を
考えればいいのでしょう?
一例として、
こんな組み合わせがあります。
● ごはん
● 納豆
● トマトや青菜などの野菜
● 具だくさんのみそ汁
● 適量の果物
別の日には、
● ごはん
● 卵料理
● 野菜のおかず
● 無糖ヨーグルト
など、
組み合わせを変えてもいいでしょう。
大切なのは、
特定のメニューを
毎日必ず食べることではありません。
自分の健康状態、
体格、
活動量、
治療内容に合わせることです。
【コンビニ朝食なら何を選ぶ?】
毎朝料理できる人ばかりではありません。
コンビニを利用する日も
あるでしょう。
そんなときは、
商品名だけではなく、
栄養成分表示の
「食塩相当量」
を見比べてみてください。
例えば、
主食を一つ。
たんぱく質を含む食品を一つ。
野菜を一つ。
というように、
一品だけで済ませず、
組み合わせを考えます。
そして、
スープ、
漬物、
加工肉、
味の濃いおかずが
一度に重なっていないかを
確認してみましょう。
【血圧が気になる人が朝食でやりがちな3つの落とし穴】
一つ目は、
「和食なら全部健康的」
と思うこと。
和食でも、
漬物、
干物、
みそ汁、
しょうゆなどが重なると、
塩分が多くなることがあります。
二つ目は、
「健康食品を一つ食べれば大丈夫」
と思うこと。
納豆を食べても、
それだけで他の食生活を
すべて帳消しにはできません。
三つ目は、
「薄味だから塩分は少ない」
と思い込むこと。
加工食品では、
味の感じ方だけでは
判断しにくい場合があります。
だからこそ、
食品表示を確認することが役立ちます。
【腎臓病がある人はカリウムに注意】
ここは、
とても重要なので、
もう一度確認します。
「血圧にはカリウムがいい」
という情報だけを見て、
バナナや野菜などを
急に大量に食べるのは
おすすめできません。
腎機能が低下している人などでは、
カリウムの摂取について
制限が必要になる場合があります。
腎臓病を指摘されている人、
医師から食事制限を受けている人は、
一般的な健康情報より、
主治医の指示を優先してください。
【血圧は朝食だけではなく生活全体で考える】
もちろん、
朝食を変えるだけで、
高血圧のすべてが
解決するわけではありません。
体重管理。
運動。
飲酒。
喫煙。
睡眠。
服薬。
こうした要素も、
血圧管理では重要です。
すでに高血圧と診断され、
薬を処方されている場合は、
食事を改善したからといって、
自己判断で薬を減らしたり
中止したりしないでください。
【こんな症状があるときは食事より医療機関へ】
血圧が非常に高い状態に加えて、
強い胸の痛み。
息苦しさ。
突然の激しい頭痛。
片側の手足が動かしにくい。
言葉が出にくい。
意識がおかしい。
などの症状がある場合は、
朝食の内容を考えている場合ではありません。
緊急性のある病気の可能性もあるため、
速やかに医療機関や救急へ
相談してください。
【FAQ① 血圧が高い人はパンを食べてはいけない?】
いいえ。
パンそのものを禁止する必要が
あるわけではありません。
ただし、
製品によって食塩相当量が違います。
パンに、
ハム、
チーズ、
スープなどを組み合わせる場合は、
朝食全体の塩分を
確認するとよいでしょう。
【FAQ② 納豆は血圧が高い人の朝食にいい?】
納豆は、
大豆製品を食事に取り入れる
一つの方法です。
ただし、
付属のたれやしょうゆを
全部使うと、
その分塩分も加わります。
たれの量を調整するなど、
食べ方も考えてみましょう。
【FAQ③ バナナを毎朝食べれば血圧は下がる?】
「バナナを食べれば必ず血圧が下がる」
とは言えません。
バナナはカリウムを含む食品ですが、
血圧管理は、
減塩、
食事全体、
運動、
体重管理、
治療などを含めて考える必要があります。
また、
腎臓病などでカリウム制限がある人は、
医師の指示に従ってください。
【今日からできる3つのこと】
明日の朝、
全部を変える必要はありません。
まずは、
① 食品表示の
「食塩相当量」を見る。
② 朝食に野菜を
一品追加してみる。
③ しょうゆやたれを
最初から全部かけない。
この3つからでも構いません。
健康的な食事は、
一日だけ完璧にすることより、
続けられる習慣を作ることが大切です。
【まとめ:血圧が高い人の朝食は「何を食べるか」だけで決まらない】
血圧が気になる人の朝食で、
覚えておきたいのは、
特別な健康食品ではありません。
減塩を意識する。
野菜などからカリウムを取る。
主食・主菜・副菜を組み合わせる。
加工食品の食塩相当量を見る。
そして、
無理なく続ける。
この積み重ねが大切です。
50代・60代になると、
長年続けてきた朝食を
変えるのは少し面倒かもしれません。
だからこそ、
明日の朝は、
いつもの朝食を見ながら、
一つだけ考えてみてください。
「この朝食、
塩分が重なっていないかな?」
そこから、
健康的な朝食づくりを
始めてみましょう。
※この記事は一般的な健康情報を目的としています。
高血圧、腎臓病、糖尿病などで治療中の方は、
主治医や管理栄養士の指示を優先してください。
